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映画「ゾディアック」

もう2週間も前の話になりますが。
ゾディアック」という映画を観てきました。
Zodiac

未だ未解決のアメリカ犯罪史に残る劇場型殺人を映画化したもの。
綿密な取材を重ね、ほぼ事実そのままの映画化なんだそうだ。
監督は「セブン」で圧倒的映像世界を見せた鬼才、デヴィッド・フィンチャー。
私が「ゾディアック」を観に行くことにしたのは
ひとえにデヴィッド・フィンチャー監督作だから、という理由による。
過去映画は数々観てきたけれど
観て「打ちのめされた」映画というのは数少ない。
その数少ない内の1本が「セブン」なのだ。
その監督の新作なのだ。いやでも期待は盛り上がるというもの。

殺人シーンがかなり生々しいので
そういうシーンがダメな人にはお勧めできない。
実際R-12指定(?)だったし。
私でさえ思わず目を覆ったシーンが2~3あったくらいだ。

主演は「ブロークバック・マウンテン」で切ないホモ(←この表現、何か問題あるなぁ)
を演じたジェイク・ギレンホール。
「ブロークバック~」でもそうだったけど、
この人のクリンっとした目は
イノセントなキャラクターを表すのにうってつけだ。
ギレンホールは、ゾディアック事件をノベライズした人物グレイスミスを演じている。
いわばこの映画の語り部的役割だ。

グレイスミスはサンフランシスコ・クロニクル紙の風刺漫画家だったが
ゾディアック事件にかかわるうちに
この事件にとり付かれてしまう。
その結果、妻と子供は愛想を尽かして家を出て行ってしまうのだ。

グレイスミスと同じくサンフランシスコ・クロニクル紙の
敏腕記者エイブリーにお久しぶりのロバート・ダウニー・Jr。
やっぱりこの人はうまいね~。妙な色気があるし。
2度も麻薬で身を持ち崩しているものの
復帰してこうやってメジャーな映画に出演するあたり、
やっぱり役者として監督に求められる人なんだろうねぇ。
エイブリーもゾディアック事件にかかわる内に
アルコール中毒になり、人生を狂わせていく。

もう一人の主要人物がサンフランシスコ警察の刑事トースキー。
この人、風貌が何かコロンボっぽかった。
彼もゾディアック事件を追いかけ続けるうちに
なかなか犯人逮捕に至らないことから
世間・マスコミから誹謗され、刑事としての誇りをズタズタにされて
表舞台から姿を消していく。

この映画のレビューをあちこちのサイトで読んでみてけど
どうも的外れなレビューが目に付いた。
観終わった後、スッキリ感がないというのが主だったものだった。
だけどそれは当たり前じゃないか、と思う。
だってこの事件は未解決なのだ。
犯人捕まってないわけだし(たぶんもうこの世にいないんだろうなぁ・・・)。
実在の犯罪を扱った映画ではあるが
この映画は謎解きがテーマではないのだ。

じゃあ何がテーマなのかというと
「ハマっていく人たち」を描いた映画なんだと思う。
ゾディアック事件は触れたら最後、逃れることができないものの象徴なのだ。
タバコだったり、酒だったり、麻薬だったり、チョコレートだったり(←これは私ね(笑))。
ゾディアック事件は難解な暗号を入り口とした知の迷宮なのだ。
良くも悪くも好奇心を刺激する。
それは抗いがたい魅力なんだろう。
その知の迷宮に迷い込んで
グレイスミス、エイブリー、トースキーはまともな人生を失ったのだ。

見終わった後、いろいろと考え込んでしまう映画です。
好きか嫌いか、といえば決して好きな映画ではないが
質の高い映画であることは間違いないです。
2時間37分全く飽きさせません。
もう上映してる映画館はほとんどなさそうですが
レンタル開始になったら借りて見る価値は充分あります。
・・・夜中に見るとちょっと怖いかも(笑)。

因みに。
この映画、「ER」のグリーン先生こと、アンソニー・エドワーズが出てます。
トースキー刑事の同僚役です。
映画のオープニング見てて、「アンソニー・エドワーズ」と出てきたから
「へぇ~グリーン先生出るんだ」とは思いましたが
トースキー刑事の同僚役の人がそうだとはなかなか気づきませんでした。
だってグリーン先生、増毛してるんだもん!
グリーン先生はハゲててメガネをかけてるのがトレードマークだから
毛があると何だか別人でした(苦笑)。

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