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「児雷也豪傑譚話」at新橋演舞場

シェークスピア映画に引き続き今週は芸術漬けです。
昨日、新橋演舞場で上演中の
児雷也豪傑譚話」を見てきました。

常滑に住む友人M子さんが
わざわざ新橋まで見に来たそうで
曰く「すっごく良かった!」と太鼓判だったので
こりゃー見なければ!と早速チケットを入手。
1階4列のど真ん中、という
非常に良い席を確保できました。

「児雷也」自体は毎年見ているスーパー一座のを見たことがあるので
たぶんストーリーは大丈夫、というわけで
特にイヤホンガイドも筋書本も買わずに入場。
が、タイトルロール「児雷也」を演じた尾上菊之助さんが
なかなか素敵だったので
休憩時間に筋書本は購入(苦笑)。
ヘビとカエルとナメクジの着ぐるみが闘うシーンが
なかなか楽しい(特にカエルが跳ねるところが)。
最後の地獄谷のシーンはさながら前衛ダンスパフォーマンスのよう。
11時開演で途中休憩30分を2回はさんで午後3時に終了。
長い芝居でしたが全然飽きることなく楽しめました。
尾上菊之助さんは
目に不思議な色気がある素敵な役者さんでした。
鷲に乗っての宙吊りシーンも素敵!
歌舞伎役者さんって足の先までしっかり演技してるのね、と
宙吊りで花道の上を行く菊之助さんを
下から見ながら感心しました(笑)。
歌舞伎はチケットが高いので
そう頻繁には行けませんが
やっぱ楽しいのでまた行きたいですね~

着物で来てる人が結構いたので
私も次は着物で行こうかな~?
歌舞伎座と新橋演舞場の違いがイマイチよく分からなかったのよね。
例えば名古屋のスーパー一座とかは
一応歌舞伎は歌舞伎だけど
着物なんか着てったら悪目立ちしてしまうわけで。
歌舞伎座だと逆に変な格好で行くのは恥ずかしく
着物くらいがちょうどいい?
で新橋演舞場は?と思ったのですが
こと歌舞伎に関しては着物で行っても全然OKみたいですね。
次は私も着物でかっこ良く決めて行こうっと。

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「ヴェニスの商人」見てきました

私は中学の時演劇部だったんですが
その時「ヴェニスの商人」をやったことがあるんです。
原作はおそろしく長いので
中学生がそんな長編を演じられるわけもなく
有名な裁判のシーンだけ。

中学の演劇部なんて男子は大抵入りませんから
ウチの中学の演劇部も女子ばっかりでした。
「ヴェニスの商人」という芝居はただでさえ
女性の登場人物が少ないのに
数少ない女性キャラでしかも準主役クラスの「ポーシャ姫」が
(ご存知の方はあまりにもご存知だと思いますが)
この裁判シーンでは男装して裁判官として登場する為
ホント登場人物は男ばっかりでした。
部員は女子ばかりなので宝塚のごとく男装で演じます。

裁判シーンだけ取り上げた芝居ではありましたが
一休さん的頓知による大どんでん返しありの楽しい展開なので
結構ウケがよかった記憶があります。

・・・私の役が何だったか、ですか?
アントーニオです。
ご存じない方の為に、
アントーニオとはユダヤ人金貸しシャイロックに
借金のかたに肉1ポンドをあやうく切り取られそうになる役です。
アントーニオはヴェニスの商人なので
言わばタイトルロール?
でも「ヴェニスの商人」って主役はシャイロックのような気がするんですが
どうなんでしょう?

と、長い前置きはさておき。

引越しから1ヶ月が過ぎ、
ようやく生活も落ち着いてきたところで
そろそろエンタメ系を楽しもうと
11/9(水)、「ヴェニスの商人」を観に行ってきました。
アル・パチーノが出ると知っていたので
彼がやるシャイロックが非常に楽しみでした。

アマデウス」という映画は
私が「名作と思う映画を10本あげろ」と言われたら
間違いないくその中の1本に入れる名作中の名作だと思うのですが
この作品が映画化されると知った時
(「アマデウス」は元はブロードウェイ(?)で大ヒットした舞台劇)
アル・パチーノはサリエリをものすごく演りたがっていた、という記事を
読んだことがあります。
この映画を監督したミロシュ・フォアマンの
観客の変な先入観を除きたい、という意向で
主役のサリエリとモーツァルトには
名の知れた俳優は使わない、ということになってたそうです。
サリエリを演じたF・マーリー・エーブラハムは
ちょうどサリエリ役のオーディションに受かった頃
アル・パチーノ主演の映画の撮影をしていたそうで
アル・パチーノにすごくうらやましがられた、という
エピソードが雑誌に載っていました。

また話が脇に反れたな(苦笑)。
要するに何がいいたいか、というと
「アマデウス」のサリエリと「ヴェニスの商人」のシャイロック、
役として似てる、と私は思うのですよ。
サリエリを演じることを望んでいたアル・パチーノが
満を持してシャイロックを演じる。
そうでなくてもシャイロックという役は
自分の演技力に自信のある役者だったら
誰でも1度は演じてみたい役でしょう。
ジェレミー・アイアンズも出ると書いてあるし。
彼が出るなら彼が絶対アントーニオじゃん!
こりゃー芸達者同士の演技合戦が楽しめるぞ~
絶対見なければ!と
いそいそと映画館に向かった次第であります。

W・シェークスピア原作のあまりに有名な芝居。
この芝居は演出の仕方によって話が化ける
演出家冥利につきる芝居でもあるでしょう。
私は最も典型的な演出が好みで
シャイロックはあくまでも悪役として
裁判のシーンでこっぴどくやっつけられる
勧善懲悪ものの芝居として見たいのです。
(そうです、私は「水戸黄門」のラスト15分が決して嫌いではありません(笑))
が、この芝居は
シャイロックを悲劇の主人公として演出するのも可能なわけで。

で、今回の映画化はどっちの演出だったか、というと。
両方の解釈をうまく取り入れた演出だったと思います。

まず映画のオープニングで
この芝居の時代背景が説明されるのです。
この時代、ユダヤ人とはどういう社会的地位で
世間でどういう扱いをうけていたのか。
これを見た時、
「あちゃー、私があんまり好きじゃない方の演出か?」と
思いましたが、さにあらず。
シャイロックはあくまでも悪役なんですが
こういう環境にあったら
人間誰でもシャイロックになるでしょう的な演出っていうんですか?
ちょうど「アマデウス」でモーツァルトがいなければ
サリエリは普通の人として幸せな人生を送ったであろうに、というのと
同じように。

おそらく時代背景的な配慮もあるのでしょう。
このご時世、特定の人種をさげすむ映画は許されないでしょうし。
大シェークスピアの時代は
人種差別って観念すらなかったでしょうしね。

というわけでシャイロックがちょっぴり悲しい的な映画となりました。
アル・パチーノはさすがにうまいです。
アントーニオ(=ジェレミー・アイアンズ)と
バッサーニオ(=ジョセフ・ファインズ)は
年齢離れすぎなんじゃないの?
この2人って友達って設定なのに。。。
あとポーシャ姫役の人が
あんまり美人じゃない!
何となく意地悪系の顔でちょっとがっかり。
でも裁判シーンの男装は似合いました。
もしかして男装が似合う、という視点で役者を選んだ?
カメラワークも非常に美しかったです。
途中「おお、フェルメールの絵のような!」と思うシーンがありました。

秋の夜長、芸術に浸りたい方にはお勧めの映画です。星3つ半くらい、かな。

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